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お気に入りをつめこんだはこにわ

朝日新聞広告 書き下ろし小説感想文

元旦の朝日新聞にあらしの書き下ろし小説が掲載されていました。どれも面白くて素敵な企画だなあと思ったので簡単に感想を。

数年前に某携帯会社のCMで「もう一人の嵐」をやってたのが懐かしいと思い出しました。あの時も連動企画で個々の物語を作ってもらってたけれど実はあまり好きじゃなかった(笑)*1
今回はそれぞれ別の作家さんが書いて下さってるのだけどそれぞれテイストが違いつつ、でもキャラクター像をベースにしつつのフィクションがたのしかった!

ニノくんの話はだいすきな伊坂さんの作品だったので個人的に嬉しくて。途中の描写がおもしろくて好き。「生き物じみた雲が、細胞分裂を繰り返すように」とか。
ドッキリなのなんなの?夢オチ?と思いつつラストはあったかい気持ちになれる話でした。これを読んでて伊坂さんの作品が好きなのは「ドッキリ」なんだなぁと気づいた。本当に読んでいて仕掛けられた展開におどろくことが多いので(笑)
翔くんのはベタと言えばベタだけど、翔くんぽくて、ラストふふって小さく笑う翔くんが見えるようでした。短編集といえばオーヘンリー!と思う人なのだけど、なんとなくそんな感じ。
一番好きだったのが潤くんの話。女性作家さんで納得。完成された世界が緻密で繊細で美しい。本人たちの対談でも自ら言ってるけれど映像で見てみたいと思った。
実は読みながら泣いてしまったのがw相葉ちゃんの話。最初、世間の「相葉ちゃん像」デフォルメしすぎじゃない?て思ったものの、かわいくてあったかくて、だから相葉ちゃん好きなんだよなーって最後にはホロホロしてた(笑)おじいちゃんネタはずるい!(笑)問いについて読み手に答え委ねてるからいろいろ考えられるし余韻があっていいです。
リーダーはすごくかっこいいリーダーになってて、メンバーの中でふにゃんてしてる時じゃなく、踊ったり演技してるときの智くんですね。で、この話だけ主人公が「智」だし、「魔王」でてくるし(笑)、5つの中で現実の嵐要素を一番盛り込んでいる作品。「嵐」って言葉を使ってるのが最初のニノくんの話と智くんの話だけなんだよねってのもおもしろい。

広告の企画、で終わるのがもったいないなーと思うほどどれも素敵な話でした。
以上。

*1: 個人的に相性の悪い作家さんだったのも大いにあるけれど